~ 利用者さんの生活の質の維持・向上のため、従来から嘱託医・産業医の先生を初め多くの医療関係の外部マンパワーにはご指導・ご支援をいただいております。利用者さんの高齢化が進むなか、昨年度から、言語聴覚士(ST)、作業療法士(PT)の両先生の参画のもと、「摂食・嚥下」を主テーマとした新たなマネジメントの取組みを行ってまいりました。
(1) 取組みのきっかけ
① 利用者さんにとって(そして我々にとっても)、日々の楽しみの大きな部分を占めるのが「食事」であることは論を俟たないことだと思います。
② 高年齢化等に伴う利用者さんの咀嚼・嚥下能力等の変化に応じ、「楽しみ」はそのままに維持しつつ、「食事の形態」は刻みの大きさや調理の方法(例:柔らか肉)等により、何が各利用者さんの「今」にとってベストであるか、について、その都度、支援職員と厨房職員とが相談しながら模索を重ねてまいりました。
③ とはいえ、医療、介護、リハビリ等の専門知識が学園組織としてまだ十分でないなかで不安が多かったのは事実であり、「外部の医療専門職種の方々のお力を積極的に借りる段階となった」という認識のもと、昨年4月より始まったのが、「食事観察」と「摂食・嚥下ケアマネジメント会議」等による新たなマネジメントシステムです。
(2) この1年間の取組みの状況
① 毎月の第1土曜日が新システムの実施日。この日はまず昼食時に、支援が必要な利用者さんのお食事の様子を専門家とともに観察させていただくことから始まります。