グループホームひだまりでは、一昨年、お薬の飲み忘れ(飲ませ忘れ)事案(健康被害はなし)が発生したことをきっかけに管理体制の見直しに着手し、昨年10月、「在宅患者訪問薬剤管理指導」を導入しました。薬局薬剤師の先生が週に1回「ひだまり」に来られ、お薬をセットし、利用者さんとお話をしながら表情や身体の動きをご覧になりつつ、処方されたお薬が合っているか、飲み間違いをしていないか等を確認してくださる制度です(制度導入のご報告は令和4(2022)年12月号の「お知らせ」に掲載)。
制度導入から1年を経たタイミングをとらえ、訪問指導を担当されている「ゆう薬局」薬剤師の白府敏弘先生を講師にお迎えし、「薬剤管理指導の実際~GHひだまりでのこの1年の取組み~」と題して、講義をしていただきました。
薬剤の一包化等による飲み忘れ防止の徹底にはじまり、学園側担当者(担当支援員、看護師、関係管理職等)と薬剤師との間で日々行われているクラウドを活用したリアルタイムでの情報共有、訪問時の薬剤師と世話人とのやりとりの実例など、具体的な取組みの様子と効果をリアルにお話いただきました。
また、昨今の学園の研修の特徴でもある「実際の利用者さんの事例を踏まえたケース検討」(薬事的介入の実際)などもしていただいたほか、「薬の相互作用」、「グレープフルーツなどに例示される食物との相互作用」、「睡眠の重要性」など、非常に幅広いお話を伺うことができ、職員からは、「薬剤師の仕事が身近に感じられた」、「薬の知識の大切さについて再認識した」等の感想がありました。利用者さんの多くが何らかのお薬を服用されている現在、非常に意義のある研修でした。 [大川 矩子]