2023.03.02

この1年間のコロナ対応を振り返って

~ 令和2年1月の国内初の感染者発生から約3年となる新型コロナウイルス感染症(コロナ禍)ですが、改めてこの1年間の(福)愛の森を巡る状況を振り返ってみたいと思います。
(1) このまま乗り切れるか、と思った矢先に発生した、学園クラスター
① 新型コロナ発生直前の令和元年12月に、学園内では季節性インフルエンザが発生し、寮閉鎖という状況のなかで、様々な教訓や学びがありましたので、(福)愛の森では、
イ 徹底した感染防御策は講じる一方、
ロ 利用者さんの行動制限に繋がることは極力行わない、という方針で、新型コロナ対策を進めてまいりました。
② 国内発生後の当初2年間、利用者さんや職員の家族などにおけるいわゆる周辺散発事例はあったものの、学園本体へのウィルス侵入は防げていたため、あるいは、このまま「逃げ切れるか?」と思った矢先の昨年2月、学園本体施設(入所定員40名)が大規模なクラスターに見舞われました。
③ 入所利用者さん・職員あわせ53名の陽性者を出す事態となり、学園創設以来、初めての非常事態となりました。支援職員の陽性が多発する中でのシフト調整は困難を極め、嘱託医・産業医の先生とも相談したうえで一部に「陽-陽支援」の導入をせざるを得ないほどでした。
④ 利用者さんにも約1か月にわたり、自室等における療養・健康観察待機を強いることとなり、大変窮屈な思いをさせてしまいましたが、幸いにも重症化する方は発生せず、この難局を乗り切ることができました。

左2枚:クラスター発生時もお誕生日は祝いました! / 閉鎖解除前日夜の様子 / 閉鎖解除日の日向ぼっこ! 


(2) その後も、散発事例が相次いだこの1年!
① 以後もグループホームでの小規模陽性事案や、今夏の第7波に際しては入所・グループホーム以外の部門において、利用者さんやその家族、あるいは、職員とその家族の陽性事案は相次ぎました。
② 繰り返されるまん延の波ではありますが、社会の動きははっきりと「withコロナ」に移っています。第6波のときまでは度々発令されていた「まん延防止等重点措置」(都道府県発信の行動制限)は、過去最大の感染者を発生させた第7波に際しても発令されることはありませんでした。
③ とはいえ、施設内に一たびウィルスが入りこんだ場合は前回同様、大変な思いをすることとなります。
ワクチンの接種や感染防御策の推進は、引き続き、徹底していく所存です。
(3) 「自粛ではなく工夫」をモットーに、利用者さんの生活を極力平時の状態に!
① (福)愛の森では、コロナ禍における対応指針の1つとして、「自粛ではなく工夫」を掲げ続けています。
② 利用者さんや職員の家族も含めた感染防御策を徹底することを前提に、
イ 外出や帰省を必要以上に規制しない、開放処遇という方針は基本的に堅持する、
ロ 旅行やイベント、日課なども、極力、通常通りに近い形での実施を模索する、
ことを念頭に、様々な工夫を行おうというものです。
③ 政府の方では、現行の感染症分類を見直すなどの動きも始まっているようですが、実際には、福祉施設等における対応は、そう簡単に解除できるものではありません。
④ 今後も、日々の日課や各種企画について、見合せやマイナーチェンジなどせざるを得ないことはあるかと思いますが、何よりもまず、日々を大切に暮らされている利用者さんにとって、通常で平穏な楽し
い生活を送れるよう、創意工夫を重ねていきたいと考えております。 [遠藤 岳洋、國分 隆之]

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