2025.05.14

[学園内研修!] 虐待防止研修の一環で「権利擁護と意思決定支援」を学ぶ : 3月27日(木)

 今回は、ご自身も障害当事者(弱視)でおられる桜美林大学准教授:谷内孝行先生を講師としてお招きし、権利擁護と意思決定支援についてのご講義を賜りました。
 平成24年に施行されたいわゆる障害者虐待防止法に関し、制定のきっかけとなった当時の時代背景から、法や制度の内容、また、現状の施設内における虐待の実態やその推移などの要点を、わかりやすくご説明いただきました。
 まず、虐待の発生要因状況を分析したり、職員個々の価値観の違いなどをきちんと認識することを通じ、各現場で日々発生し得る「不適切と思われる支援の「芽」」に対し、その段階で適切に対処する大切さを、日々の支援業務における重要ポイントとして、お話いただきました。
 後半では、不適切な支援事例についてのグループワークを通じ、その原因・課題が、職員個々にあるのか、支援方法にあるのか、組織に内在する課題なのか、などを確認いたしました。
 特に、身体拘束については、いわゆる「3要件」を満たしていたとしてもそれですべて問題なしとなるということでは決してなく、虐待の可能性は常にあり得るということ、また、事例によってはもはや単に「虐待」といった言葉でくくられるものではなく「犯罪である」と強く認識すべきことを、私たちに強くご教示いただきました。
 最後に、意思決定支援との関係では、利用者さん各々の状況に応じてアプローチの異なる支援を適切に行っている事業所では虐待は起きにくく、またその取組みそのものが虐待防止に繋がる、という強いメッセージを先生からいただき、改めて利用者さんに対する適切な支援の提供と、安全な体制づくりを目指す契機となりました。

 

[遠藤 岳洋]

[学園内研修!] 虐待防止研修の一環で「権利擁護と意思決定支援」を学ぶ : 3月27日(木)

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